老化防止

アラキドン酸5リポキシゲナーゼとは

アラキドン酸は体の中でとても複雑な働きをしています。
様々な物質を合成し、そしてそこから更に合成を続け、代謝され新たな働きを生み出すなど、
私たちの理解を超えた働きを担っている存在です。
では、5リポキシゲナーゼとはどのような働きを持つのでしょうか。

5リポキシゲナーはアラキドン酸から合成される物質です。
具体的な働きを言えば、アラキドン酸から合成された5リポキシゲナーは、更にロイコトリエンという物質を生成します。
その中でもLTC4とLTD4という物質は気管支を収縮する働きがあると知られており、気管支ぜんそくの発症に関係していると言われているのです。

まず、細胞膜であるリン脂質はホスホリパーゼA2という物質から遊離アラキドン酸を合成します。
そこから、5リポキシゲナーとシクロオキシゲナーゼという物質が合成され、更に5リポキシゲナーはLTA4物質に変換されて、新しい物質を生成していきます。
この合成と働きが、まとめてアラキドン酸カスケードと呼ばれています。

5リポキシゲナーゼは、気管支や血管、消化器官などで主に収縮運動を繰り返す物質ですが、特に気管支で大きく働くため、気管支喘息を発症させる可能性があります。
また、身体の中でとても長く活動する物質でもあることから、出来るだけ合成しないようにすることが求められます。

リノール酸など、アラキドン酸を過剰に作り出すかもしれない成分またはサプリメントを飲んでいたり、脂質を多く摂り過ぎるなどの食生活を過ごしていると、5リポキシゲナーゼを多く発生してしまう可能性があるため、高カロリーな食生活は注意が必要です。

アラキドン酸を意識して摂取していたり、毎日脂質を食べる食生活ばかりしていない限り、気管支喘息を発症させる可能性のある5リポキシゲナーゼが増えることはありません。
サプリメントなどでの過剰摂取は危険性が高いですが、アラキドン酸の適正摂取量を守り、食生活から意識して摂取するのは特に問題ありませんので、食生活を見直してみましょう。